矯正専門医ブログ

矯正でEラインや唇が変化するって本当?

:2021年1月9日 :2020年6月10日

日本矯正歯科学会認定医 歯学博士
増田 丈浩

女性が口元を気にしている


矯正治療とEライン、唇の関係
矯正治療は歯並びをきれいにします。

実はそれだけではなく、口元にも変化が現れます。

「骨格か変わるの?」

「たらこ唇が治る?」

など色々な疑問がある人が多いです。

順番にお答えしていこうかと思います。

目次

1.Eラインとは?

Eラインが書かれている女性の口元

Eラインとはなんでしょうか?

正式にはエステティックラインと言います。

横顔の指標となるもので、具体的には鼻の先端と顎の先端に線を引き、口元の評価をするものです。

一般的には、Eラインより少し口元が中に入っているのが美しい横顔と言われています。

2.矯正でEラインは変化する?変化しない?

様々な矯正治療の図

矯正治療をすると口元は変化するのでしょうか?

結論から言うと変化します。

何故でしょうか?

この理由として、歯の位置によって口元の突出感が変わるからです。

口元が出ている女性

上図のように、前歯が前にあればEラインから唇が出てきます。

逆に前歯の位置が後ろにあれば、Eラインから唇は中に入ります。

そのため、矯正治療は歯の位置を変えるため、Eラインに変化が出てきます。

また、子供の矯正を行うと、骨格的にも改善できるため、さらにEラインはきれいになります。


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子供の時の矯正は大人の矯正と違い、使う装置が変わってきます。

診断によって様々な装置があるので下記をご参考ください。


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ワイヤー矯正やマウスピース矯正でEラインは変わる?


矯正の装置は関係ありません。

ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でもEラインは変化します。


そのためどちらの装置を選んでも唇が下がればEラインがきれいに見えます。


《関連情報》マウスピース矯正とワイヤー矯正の違いは?

マウスピース矯正はいまいち信じられない、という人も実際多いです。

そのような方はマウスピース矯正の効果についてまとめてあるので下記をご参考ください。


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3.抜歯矯正でのEラインの変化

矯正治療で抜歯されている上顎の咬合面観
矯正治療で抜歯をする場合はEラインの変化は大きいです。

上図のように、歯を抜くとたくさんのスペースができます。

そのため、前歯が中に入りますから唇も中に入り、きれいな横顔になります。


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出っ歯のEライン

出っ歯の口元にEラインが引かれている女性
出っ歯のEラインは唇が出ているため、Eラインから突出しています。

このように唇が出ている場合は、抜歯をすると歯が中に入り、それに伴って唇も中に入ります。

左が矯正前で口元が突出しており、右が出っ歯の人が抜歯をして口元が綺麗になった矯正治療後の横顔


上図の方も抜歯をしてEラインがきれいになりました。


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また、子供の時から矯正をすると成長を利用した矯正ができるため、より横顔が綺麗になります。

抜歯になる可能性も減るため、子供の時から出っ歯を治すことは非常に効果が高いです。


《関連情報》子供の出っ歯の矯正治療について|疑問が全て解決します


インビザラインで出っ歯はもちろん治すことが可能です。

インビザラインなんて治らないと思っている人もいるかもしれませんが、上手い人が治療すれば非常に綺麗に治ります。

そのため、インビザラインでもEラインは綺麗になります。


《関連情報》インビザラインで出っ歯は治らない?

4.非抜歯矯正でEラインは変化する?

Eラインが変化するか考えている女性のイメージ



非抜歯の場合はどうでしょうか?

非抜歯で治す場合、歯と歯の間を少し削ったり、拡大、歯を後ろに移動などをしてスペースを作ります。


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歯を後ろに移動させ隙間を作っている
上図のように、歯を後ろに動かすなど、色々な方法でスペースを作るのですが、抜歯するより隙間を作るのは難しいです。

インビザラインであれば大体2mmくらい後ろに歯を移動になります。


《関連情報》なぜインビザラインは歯を抜かない非抜歯の治療が得意なのか!?


そのため、前歯の位置を中に入れる量はそこまで多くはないです。

そうすると唇もあまり中に入らないため、Eラインの変化は抜歯に比べて少ないです。

ただし、矯正治療の診断で、もちろんEラインや唇などの軟組織も考えて治療方針を立案します。

もともと、口元が結構出ている人の治療方針は、抜歯になることが多いです。

歯を抜かない非抜歯の治療方針の人は、口元が少し突出しているため、非抜歯で少し口元を入れて治します。

口元が少ししか突出していないのに、抜歯の治療方針を立ててしまうと、口元が中に入りすぎてしまいます。

そうすると、寂しいお顔立ちになってしまうため注意が必要です。


5.受け口で矯正をする際のEライン


受け口の横顔にEラインが引かれている

上図のように、受け口の人は下顎が出ているため、Eラインで見ると口元が中に入っている人が多いです。

ただし、「下顎が出ているため」なので横顔で見ると美しいとは言えないかもしれません。

この場合は、外科矯正といって手術をし下顎を後ろに下げる方法で、矯正治療をする場合があります。

この外科矯正を行うと、下顎が後ろに下がるため、横顔もきれいになります。

左が矯正前の横顔で右が外科矯正後の綺麗になった横顔

上図は外科矯正を伴った、矯正治療を行いました。

このように受け口の場合は、歯のみでEラインの改善をするのは少し難しいです。


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まとめ

Eラインは鼻と顎の先端を結んだ線に対して唇の評価をするものです。

矯正治療をすることによって前歯の位置が変わるためEラインは変化します。

抜歯をすれば唇は中により入るため、口元がきれいになるでしょう。

受け口の場合は外科矯正をしないと横顔をきれいにするのは少し難しいです。

全て抜歯すればいいと言うわけではないので正確な診断が大事になってきます。


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また、矯正することにより様々な効果があります。

見た目が良くなるのではなく、実は機能的にも良くなります。

知っておくと、モチベーションも上がるでしょう。


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最後までご覧頂きありがとうございました。

 

名古屋で矯正治療のお悩みがあれば無料矯正相談も受け付けています。




日本矯正歯科学会認定医 歯学博士


増田 丈浩