矯正専門医ブログ

矯正治療の期間はどれくらい?子供と大人で期間は違うの?

:2020年7月14日 :2020年5月2日

日本矯正歯科学会認定医 歯学博士
増田 丈浩


矯正治療の期間はどれくらい?

矯正治療をする上で皆さん気になるのが治療期間だと思います。

セラミック矯正とは違い、矯正治療は歯を動かすのでどうしても時間がかかってしまいます。

『大人と子供では期間って違うの?』

『装置によって期間は変わる?』

など色々なご質問をいただきます。

よくある質問をまとめてありますのでご覧ください。

1.なぜ矯正治療は期間が長いのか?



矯正治療が長い理由は、歯を動かすスピードに限りがあるためです。

ワイヤー矯正やマウスピース矯正をする場合、だいたい1ヶ月に1mmくらいしか歯は動きません。

セラミック矯正であればすぐ終わりますが、歯に負担が大きいです。


《関連情報》セラミック矯正のメリット、デメリットとは!?


また早く動かそうとして、強い力をかけても早く動きません。

強い力をかけすぎると、かえって悪い結果になってしまいます。

どういった事が起きるのでしょうか。

強すぎる力は根っこが短くなってしまったり、神経が死んでしまったりすることもあります。


《関連情報》矯正治療のリスク、デメリット


なので、適度な力を与えるのが非常に大事になります。

歯を動かす時には、骨芽細胞と破骨細胞という細胞が、骨を破壊、再生します。

これらの細部によって歯が動きます。

時間をかけてゆっくり行うため、どうしても治療期間が長くなってしまうのです。

ただし、ゆっくり動くおかげであまり痛みもなく、歯が動いてくれるのです。

また、矯正を始める時期にも影響します。

子供の矯正治療であればするタイミングにもよりますが、大人の矯正より長期になります。


《関連情報》子供の矯正は何歳から?小児矯正のタイミングをまとめました

 

2.大人の矯正治療の期間



まずは大人の矯正から説明していきます。

大人の治療は、子供の矯正治療のような骨格的な治療はできませんので、その分治療期間は短くなります。

一般的に、矯正治療の期間は2〜3年になります。

ただし、難易度や抜歯部位によっても期間は変わります。

また、年齢によっても多少左右されます。

一般的に年齢が若いほど骨が柔らかいため、動きやすいと言われています。

ガタガタが少なく、抜歯もしない場合は、矯正治療期間が短くなる事が多いです。

3.子供の矯正治療の期間



今度は子供の矯正治療の期間になります。

子供の矯正の目的は、早期に治療ができるため成長が利用できます。

成長を利用して、骨格的な改善を目的とした治療を行います。

子供の時の矯正は大人の矯正と違い、使う装置が色々あります。


《関連情報》子供の矯正|装置の種類は大きく分けて3種類あります!


この様々な装置を使う事によって、抜歯せずに治療ができる可能性が高くなります。

始める時期は症例によって違いますので、詳しい説明は下記を参考にしてください。


《関連情報》子供の矯正治療について|疑問にお答えします

この骨格的な治療はいつまで行うのでしょうか?

およそ第2大臼歯が放出するくらいまで、つまり12歳くらいになります。

その後、大人の矯正治療と同じようにワイヤー矯正やマウスピース矯正を使用して、矯正治療を行います。

そのため、子供の矯正は治療期間が長くなるため、それに伴って、費用も高くなりがちです。

 

《関連情報》子供の矯正の費用はいくら?|小児矯正でかかる費用をまとめました!


子供の矯正治療は 骨格的な治療+大人の矯正治療 のイメージになります。

なので、大人の矯正治療が2〜3年のため、中学校の2年から3年までかかる事が多いです。

子供の矯正治療は長期間になりますが、大人から始めるより高い治療ゴールが可能になりますので、常にメリットが大きいと言えるでしょう。


《関連情報》子供の矯正と大人の矯正の違いは何?|疑問をまとめました

ただし、矯正治療ができない先生も子供の矯正もできてしまいます。

そのため、何年も子供の矯正をしているにもかかわらず、治っていない人も見かけます。

しっかり選んで小児矯正を始めましょう。

そうしないと後悔することになります。


《関連情報》子供の矯正で失敗しないためには|後悔しない選び方

 

4.中学生の治療の期間は?



では、子供と大人の間の中学生はどうでしょうか?

中学生は子供の矯正治療ができる可能性は多少あります。

身長が低いなど、子供の成長が遅い場合であれば短期間、子供の矯正治療をする場合もあります。

この治療で効果が出ればより高い治療ゴールが狙えるからです。

例えば半年〜1年くらい骨格的な改善ができる治療をして、それから大人の矯正治療をするイメージです。

5.ワイヤー矯正とマウスピース矯正の治療期間は違う?



大人の矯正治療に用いるのが、ワイヤー矯正とマウスピース矯正(インビザライン )になります。

この2つの装置に治療期間の差があるのでしょうか?

結論から言うと治療期間に違いはありません。

昔はマウスピース矯正は治らない、治療期間ががかかると言われていたこともありました。


そのため、マウスピース矯正はいまいち信じられない、という人も実際多いです。

そのような方はマウスピース矯正の効果についてまとめてあるので下記をご参考ください。


《関連情報》インビザラインは効果がある?ない?|疑問に答えます!


ただ現在は治療期間も変わりませんし、治療の質も変わりません。

そのためどちらも2年〜3年のイメージで大丈夫です。

ただし得意な治療というのはありますのでしっかり矯正歯科の先生に相談しましょう。


《関連情報》マウスピース矯正とワイヤー矯正の違いは?

審美性を考えて裏側矯正とマウスピース矯正で迷われる方も多いです。

下記を参考にしてください。


《関連情報》マウスピース矯正と裏側矯正の違い|どっちを選べばいい?

6.抜歯で隙間が埋まる期間は?

抜歯をして矯正治療をする際、しばらく隙間が空いてしまいます。

人によっては、隙間がいつまで空いているか気になる人もいるでしょう。

この期間は症例によって違います。

口元が出ていてガタガタが少ない抜歯症例

ガタガタが少ない症例は、抜歯スペース分を全て前歯を中に入れて行きます。

前歯を中に入れる方法によって変わってきますが、前歯を2段階に分けて行う場合と、前歯を一回で中に入れる方法があります。

小臼歯は8mmくらいの大きさで矯正で動くスピードは、おおよそ1ヶ月に1mmになります。

そのため、前歯を一回で入れる場合は、8ヶ月くらいで隙間がなくなります。

2段階に分ける場合は、2倍の時間がかかりますので、16ヶ月くらいで隙間が埋まってきます。

ガタガタが多い抜歯症例

ガタガタが多いと重なっている部分が多いです。

そのため抜歯してすぐに隙間が埋まって行きます。

そのため6ヶ月くらいで隙間が埋まる事が多いでしょう。

7.リテーナー(保定)の期間



矯正治療が終わったらすぐ終わりではありません。

そのあとに保定という期間に入ります。

保定とは歯を動かした後に後戻りを防ぐ期間になります。

後戻りをしてしまうと、せっかく矯正治療をしたのに意味がなくなってしまいます。


《関連情報》歯並びは後戻りするの?後戻りしたらどうすればいいの?


そのために、後戻りを防ぐ装置としてリテーナーという保定装置を使用します。

このリテーナーはワイヤー矯正やマウスピース矯正が終わった後に、使用するものです。

おおよそ2年間が使用期間になります。

保定装置は毎日使用しますが、基本的にはだんだん使用期間を短くしていく事が一般的です。

おおよそ1年良好に使用できたら、夜間のみの使用になる事が多いです。


《関連情報》矯正治療後の保定装置(リテーナー)の悩みが全てわかる!

 

8.部分矯正の治療期間は?



部分矯正は、一般的に前歯部のみになる事が多いです。

前歯部のみであれば、半年ほどで終わる事がほとんどです。

ただし、部分矯正をする場合はメリット、デメリットがありますので、よく考えてから選ぶようにしましょう。


《関連情報》部分矯正と全体矯正の違い

 

9.治療期間を短くするには?



矯正治療を短くする方法はあるのでしょうか?

やはり、先生の指示をしっかり聞く事が大事になります。

例えば、治療中にゴムを使用する場合があるのですが、こちらを指示通りに使用しないと期間が長くなります。


《関連情報》歯列矯正で使用するゴムってどんなもの?


また、治療途中に虫歯を作ってしまうと治療する時間分、矯正を進めることはできません。

近年では、インプラント矯正というものもあり、こちらをワイヤー矯正で併用すると矯正治療期間が短くなります。


《関連情報》インプラント矯正|目的と疑問をまとめました!


マウスピース矯正では加速装置というものも出てきています。

通常、インビザライン ではアライナーという装置を1週間に1回交換するのですが、この加速装置を使用すると3日に1回の交換になるため、治療期間が短くなります。


《関連情報》矯正を短期間に早く終わらせる方法とは!?

 

まとめ

矯正治療の期間は子供と大人では違います。

大人の治療期間は2〜3年で、子供の治療期間は骨格的な治療が可能になるため、始めた時期から15歳くらいが目安になります。

またど、ちらも矯正治療が終わった後は、保定といってリテーナーを2年使用していきます。

そのため、治療期間はやはり長期になりますが、矯正治療によるメリットも大きいです。

ただし、転勤などがある場合は初めにお知らせして、先生としっかり相談することをお勧めします。


最後までご覧頂きありがとうございました。


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なんでもご相談ください。


日本矯正歯科学会認定医 歯学博士


増田 丈浩