日本矯正歯科学会認定医 歯学博士
矯正治療は、自費治療なので基本的には保険が効きません。
そのため、費用が高額になってしまいます。
実際、矯正治療をしたいのにしない理由として費用が原因の方が82.5パーセントもいらっしゃるというアンケート結果もあります。
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20代・30代女性の歯並びに関する調査トピックス
それくらい、費用の問題は大きいのです。
ですが、誰もが少しでも安くしたいと思っているでしょう。
実は費用を安くする方法は何種類かあります。
今回は少しでも安くする方法を順番にご説明致します。
目次
1.矯正治療費を安くする方法
それでは矯正治療で費用を安くする方法を順番にご説明します。
いろいろな方法があるので自分に合ったものを探してください。
費用の安い矯正装置を使用する
ワイヤー矯正で治療する際に、審美的に優れた装置(ブラケット)を使用すると材料のコストもかかるため、どうしても割高になってしまいます。
そのため審美性は重要視せず、昔からある金属のブラケットを使用すると費用の加算はされません。
見た目は多少目立ちますが安くすることが可能になります。
外国では金属のブラケットがまだまだ主流になります。
また一般的には、ワイヤー矯正(表側)<マウスピース矯正<ワイヤー矯正(裏側)の順に費用が高くなります。
相場というものはありますので、インビザラインにかかる費用については下記をご参考ください。
《関連情報》インビザラインの費用はどれくらい?|正しい値段を知りましょう
マウスピース矯正とワイヤー矯正の治療方法はかなり違います。
気になる方は下記を参考にすると良いでしょう。
《関連情報》マウスピース矯正とワイヤー矯正の違いは?
都心部で治療を受けない
矯正歯科医院は都心部に多いですが、都心部で営業をすると家賃も高いため、どうしても経営する上でコストがかかってきてしまいます。
かかったコストが矯正料金に上乗せされるため、高くなりがちです。
矯正料金は自由診療のため、値段に決まりがありません。
そのため、意外と郊外の矯正歯科医院の方が安いことが多いです。
周りに矯正歯科医院が多いところで探す
周りに矯正歯科医院が多いと価格競争に巻き込まれて、値段を下げあっている矯正歯科医院もあります。
このような地域は値段が崩れて相場より安い箇所もあります。
ただしそのような歯科医院は、治療がイマイチでも早く終わらせて、たくさんの患者を回さないと利益が得られないため、注意は必要です。
小児矯正や部分矯正のみで矯正治療を終了する
すべての人が可能ではありませんが、部分矯正であれば矯正治療した場所が少なければ、その分費用が少なくなります。
ただし前歯のみキレイにすると、噛み合わせが今より悪くなったりする場合があります。
100点のゴールではないため、よく先生と相談して決める必要があります。
《関連情報》部分矯正と全体矯正の違い
小児矯正のみであれば半額ほど、金額は安くなります。
初診相談の際、先生に小児矯正が適応なのか聞くと良いです。
小児矯正の金額の目安は下記をご参考ください。
《関連情報》子供の矯正の費用はいくら?|小児矯正でかかる費用をまとめました!
ただし、どこで治療をしても同じというわけではありません。
正直、子供の矯正で失敗している人も見かけます。
選ぶ際は慎重に矯正歯科を選びましょう。
《関連情報》子供の矯正で失敗しないためには|後悔しない選び方
子供の矯正をするかどうかで悩んでいる親は多いというアンケート結果もあり、その中で子供の時から始めた方が費用が安く済んだとの結果報告もあるので気になる方は下記をご参考ください。
関連サイト
子どもの歯並び治療についてのアンケート結果
モニターになる
説明用症例や最先端治療の治験例になると、安くなる場合があります。
これらは学会などで発表される場合がありますので、個人データが露出する可能性はあります。
ただし、顔にはモザイクが入ったりと配慮はされることが多いです。
最先端治療の治験例は、治療効果が保障されない可能性もあります。
これらは毎回モニターを募集しているわけではなくタイミングも必要になります。
保険適用の症例か確認する
症例によっては保険適用になる場合があります。
そうすると3割負担になるため費用が安くなる可能性があります。
《関連情報》矯正治療は保険適用になるの?
歯科医院で働く
多くの矯正歯科では、従業員の矯正治療を安く行っていることが多いです。
医院ごとに割引率は違いますが、通常の費用より安くなっています。
患者さんに説明をする際に、体験しておくと説明や注意事項もわかるからです。
歯科医院で採用されるためには、歯科衛生士の方が有利になります。
矯正処置料が安いところ、無料のところを探す
実は、まとまったお金以外にも矯正処置料という費用がかかります。
これは毎月矯正の治療をする際に、かかってくる金額です。
料金は3千円から1万円と、矯正歯科医院によって幅があります。
この費用は実は馬鹿にならなく、2年治療すれば3千円であれば7万2千円、1万円であれば24万円も追加で費用がかかるためしっかり確認しましょう。
またこの矯正処置料が含まれている矯正歯科医院もあります。
そうすると何年経っても料金は変わらないので、子供や難しい症例は費用が安くなります。
《関連情報》矯正の支払い方法は?分割やタイミングなど疑問をまとめました
2.初回の支払いを安くする方法
矯正治療は高額なため、一括で支払うのは大変です。
こちらは初回に支払う方法を減らす方法になります。
分割でお支払いする
矯正治療は高額なため、まとまってお支払いする方は多くありません。
おそらくほとんどの医院が、院内分割といって利子なしで分割払いすることが可能です。
分割の回数は医院によって変わってきます。
デンタルローン を活用する
月々の費用を例えばなるべく安くしたい場合、支払い回数を増やすと安くすることが可能です。
それぞれ毎月支払える可能額によって分割回数を変えていきます。
これらは歯科医院と提携しているローン会社で契約をする流れになります。
こちらは多少の金利はかかってきます。
《関連情報》矯正歯科でデンタルローン受ける際の悩み9選!
3.間接的に治療費を安くする方法
費用はお支払いしますが、後でその一部を還付したり節税したりする方法になります。
医療費控除を申請する
かかった医療費を確定申告時に申請すると、次年度の住民税が安くなります。
こちらは所得が高いほど得になります。
こちらをするには、矯正治療にかかった費用の領収書が必要になりますので、無くさないよう注意しましょう。
矯正治療のみではなく、インプラントや内科などの費用も合算できますので、忘れないようにしましょう。
《関連情報》 歯列矯正は医療費控除の対象になります!
祖父母に矯正費用を出してもらう
全員ができるわけではないのですが、一部の方のみの節税方法になります。
日本の相続税はどんどん上がっています。
ただし、お孫さんの医療費や学費を祖父母が負担することは、贈与税はかかりません。
これによって矯正治療費を出してもらえれば、相続税が少なく済むという方法になります。
どれか適応になれば安くなる可能性もあるため検討してみましょう。
まとめ
矯正治療は費用が高額なので、なかなか決心がつかない人も多いと思います。
矯正の費用を安くする方法は様々な種類がありますが、安すぎてあまり良い治療が受けれない場合もあるので注意しましょう。
《関連情報》良い矯正歯科の選び方|歯科医師が見る8つのポイント
初期費用を下げる方法もお伝えしたので、少しでも最初のハードルが除去できればいいです。
やはり矯正治療は最大の予防歯科なので、いつか治療するのであれば早い方が絶対的にいいです。
最後までご覧頂きありがとうございました。