矯正専門医ブログ

矯正治療の必要性は何か?|矯正が必要な噛み合わせはこちらです!

:2021年1月20日 :2019年11月2日

                    

日本矯正歯科学会認定医 歯学博士

増田 丈浩

女医が必要性を伝えているイメージを表している

矯正治療はなぜ必要なのか?
矯正治療はなぜ必要か考えたことはありますか?

「見た目が悪いからでしょ」

「歯ブラシがしやすくなるから」

など様々な理由があります。

では、矯正をしないとどうなるのでしょうか?

矯正治療をすることによってどの様に変わるのでしょうか。

また、どのような歯並びだと、矯正治療が必要かも画像を見ながら説明していきます。

ご自身やお子様の噛み合わせを確認し、以下に示す噛み合わせの時は注意が必要です。


まずは必要性から説明していきます。

1.なぜ矯正治療が必要なのか?

矯正の必要性が大事だと伝えている女性のイメージ像

まずは矯正治療の必要性についてお伝えします。

矯正治療をすると、どうなるか説明していきますね。

効果として

・笑顔がキレイになる

・口元がキレイになる

・歯ブラシがしやすくなる

・虫歯や歯周病のリスクが減る


《関連情報》矯正と虫歯の関係|いつ虫歯を治すかなど疑問を全てまとめました!


・ご飯が食べやすくなる

・発音がしやすくなる

・奥歯の負担が減り、歯の寿命が長くなる

・頭痛、肩こりが減る

・顎関節の負担が減少する

などがあります。

矯正の必要性について、詳しい内容が知りたい方は下記をご参考ください。


《関連情報》矯正治療の効果について|見た目だけではなく様々な効果があります!

2.矯正が必要な噛み合わせ

女性が噛み合わせを指差している

では、どんな噛み合わせの場合に、矯正の必要性があるのでしょうか?

噛み合わせには色々な種類があります。

関連サイト
厚生労働省/e-ヘルスネット

悪い噛み合わせを不正咬合というのですが、その分類を順番に図をつけて説明していきます。

自分の噛み合わせと見比べて、似ている場合は、矯正の必要がある可能性が高くなるでしょう。


狭窄歯列、V字歯列

歯が内側に倒れている狭窄歯列、V字歯列


歯列の幅が狭くなっている状態を言います。

 

幅が狭いとガタガタになりやすいです。

 

歯の幅が狭いと舌の居場所がなくなり舌が喉の方に引っ込んでしまい(舌根沈下)それによって気道が狭くなり、睡眠時無呼吸症候群になる可能性があります。

 

鼻づまり、扁桃腺肥大、口呼吸になることもあるため、矯正歯科治療の必要性があります。

 

矯正歯科治療によって拡大することにより舌のスペースが獲得され症状が緩和されることもあります。


空隙歯列

歯の隙間が空いている空隙歯列

歯と歯の間が空いている状態を指します。

 

顎が大きかったり歯が小さいと空隙歯列になることがあります。

 

先天的に永久歯がない場合は大きな隙間が空いてしまいます。

 

また舌が大きかったり異常な癖(舌突出癖)があると舌が前歯を押すために隙間が空いてくるでしょう。

 

隙間が空いていると食べ物が詰まりやすかったり、空気が漏れ発音に影響が出る可能性もあるので矯正の必要があります。


鞍上歯列

一部の歯が著しく内側に倒れている鞍上歯列

下顎に見られることが多いです。

 

小臼歯部分が内側に倒れてしまっている状態です。

 

下顎の劣成長があったり子供の歯が虫歯になり早期に脱落や抜歯になると小臼歯が倒れて萌出し、鞍上歯列となってしまいます。

 

こちらも舌の居場所がなくなるため、睡眠時無呼吸症候群、口呼吸、鼻づまりの原因になります。


正中離開

歯の真ん中に隙間が空いている正中離開

上の歯の真ん中に隙間がある状態を言います。

 

原因として、上唇小帯と呼ばれる細いひも状の位置に異常があったり、骨の中に過剰歯と呼ばれる余分な歯があるために、隙間が空いて正中離開になっていることもあります。

 

様々な状態がありますが、どれもほっておくと悪くなる場合がありますので、矯正治療の必要がある場合も多いです。


上顎前突(出っ歯)

上顎前突(出っ歯)

いわゆる出っ歯のことで上顎が下顎に対して前に突き出している状態です。

 
様々な原因があり、遺伝的な要因、つまり上顎が過成長、もしくは下顎の劣成長が考えられます。

子供の時に矯正治療が始めれると抜歯の可能性が減少します。

幼少期の指しゃぶり、舌の悪い癖、口呼吸も原因となります。


《関連情報》子供の出っ歯の矯正治療について|疑問が全て解決します

出っ歯は見た目も悪く、また機能的にも良くないため、矯正歯科治療の必要があります。


大人と子供の治療方法は変わってきます。


詳しくは下記を参考にしてください。


《関連情報》出っ歯の矯正|原因から治療法が決まります!

実は、インビザラインでも出っ歯の治療は可能になります。

インビザラインは昔と違い、上手い先生がすれば綺麗に治ります。

なるべく目立たない装置でしたい場合は、下記をご参考ください。


《関連情報》インビザラインで出っ歯は治らない?


下顎前突(受け口)

下顎前突(受け口)の口の中

いわゆる受け口のことを言い、上顎より下顎が前に突き出している状態です。

 

原因として上顎の劣成長、下顎の過成長が考えられます。

 

こちらも指しゃぶり、舌の悪い癖も要因となります。

 

下顎前突は、早期に矯正歯科治療の必要性が高い場合が多く、早めの矯正相談がオススメです。

矯正治療するタイミングを適切に選択しましょう。


《関連情報》子供の矯正は何歳から?小児矯正のタイミングをまとめました


受け口はひどい状態になると、外科矯正といって下顎の骨を切って治す治療になる可能性もあるので、注意が必要です。


《関連情報》受け口の歯並びで悩んでる方へ|疑問を解決します


上下顎前突(口元が出ている)

上下顎前突(口元が出ている)

上下の歯が前に出ている、もしくは上顎骨、下顎骨共に前に出ている状態をいいます。

この状態だと口元も突出してきます。

女性の人で横顔をキレイにしたい人は多いですが、多くはこの噛み合わせになります。

口元が出ていると口が閉じにくく、口呼吸になりやすいです。

そのため、たえず口が開いているため鼻炎にもなりやすいため、矯正の必要性があります。

上下の歯を抜歯して、口元を入れることによって口元がキレイになり、また口も閉じやすくなります。


過蓋咬合(噛み合わせが深い)

過蓋咬合(噛み合わせが深い)

上の歯と下の歯が噛み合った時に下の歯が見えにくい状態になっていると過蓋咬合になります。

いわゆる噛み合わせが深い状態です。

 

正常値は上の歯が下の歯を覆っている状態が2〜3mmくらいです。

 

これを超えて4mm以上深く噛んでいる状態を過蓋咬合と言います。

 

遺伝的な要因が強いですが早期に歯がなくなる場合も原因になります。

 

過蓋咬合は側方運動といって下の歯を横に動かすことがしにくい状態です。

 

そのため寝ている時に強く噛み締めてしまい、歯が欠けたり顎の症状が出ることもあるため、矯正の必要があります。


開咬(前歯が噛んでいない)

開咬(前歯が噛んでいない)

上の歯と下の歯がかみ合わず、隙間がある状態を言います。

 

前歯で見られることが多いですが、奥歯が噛み合わず隙間がある場合もあります。

 

どんな原因が考えられるでしょうか?

遺伝的な要因もありますが指しゃぶりや舌の悪い癖によってもなることがあります。

 

こちらは前歯が噛んでない場合、奥歯の負担が起きいため、将来的に奥歯にトラブルが起きる可能性が高いですので、矯正歯科治療の必要性は高いです。

 

また、噛む位置も不安定なため、顎関節症になることもあります。


《関連情報》矯正治療で顎関節症になることもあるの?

交叉咬合(顎がずれている)交叉咬合(顎がずれている)

上顎の歯と下顎の歯が噛み合った時に、奥歯で見ると噛み合わせが反対になっている状態です。

 

通常は上顎の歯が下顎の歯に対して外側にあります。

 

この交叉咬合は、下顎の歯が上顎の歯に対して外にある状態を言います。

 

片側だけなっている場合もあれば、両方なっている場合もあります。

 

子供の時にこれを放置しておくと、顔が歪んでしまうため早期に矯正歯科治療の必要性があります。

 

大人の場合は歪みが大きいと、手術して治す場合もあります。

 

原因として頬杖、片側のみでいつも噛んでいる、いつも同じ側で横になって寝るなどがあります。

 

様々な状態がありますが、どれもほっておくと悪くなる場合がありますので、矯正歯科治療の必要がある場合も多いです。

叢生(八重歯)

叢生(八重歯)

いわゆるガタガタを言い、歯が重なっていたりでこぼこしている状態です。

 

歯の大きさが大きかったり、顎が小さい場合に起きやすいです。

 

歯がガタガタしているため、歯ブラシがしにくくなります。

 

そのため、歯周病や虫歯のリスクが高くなります。

 

また、噛みにくいため咀嚼効率が低下する可能性もあります。

 

ガタガタが強いと、良い噛み合わせでないことが多いため、奥歯の負担が大きく将来のリスクが高くなります。


《関連情報》下の歯がガタガタになってきた!矯正した方がいいの?

《関連情報》なぜ八重歯は矯正した方がいいのか?

 

3.矯正治療をしないとどうなる?

矯正をしないとどうなるか疑問に思っている女性

では、先ほどお伝えした噛み合わせの場合、矯正治療をしないと、どうなるでしょうか。

順に説明していきます。

・口元が出ているため、口呼吸になり、鼻炎になりやすい

・笑った時に歯が気になり、笑うことにコンプレックスになる

・歯ブラシがしにくく、口臭の原因になる

・虫歯や歯周病になりやすい

・ご飯が噛みにくく、消化の負担が大きい

・発音がしにくく、人に聞き返されやすくなる

・歯の負担が大きいため、将来、入れ歯になるリスクが高い

・頭痛、肩こりがおきる場合がある

・顎関節の負担が大きいため、顎の音が鳴ったり、顎が痛くなる

少し強めに書いてあるところもありますが、どれも実際、起きる可能性はあると思います。

もちろん、上記の症状は噛み合わせによって、変わってきますし、必ず起きるものではありません。

ただし、リスクとしては知っておいても良いと思います。


《関連情報》矯正治療のリスク、デメリット

 

まとめ

矯正が必要な噛み合わせは様々なパターンがあります。

まずは、自分がどの噛み合わせに分類されるか、把握することが大事です。

その上で、必要があると感じるのであれば、矯正の相談をされるのがいいでしょう。

そのままにしておいても大丈夫なのか、矯正治療をした方がいいのか判断してもらうべきです。

そのまま放置しておくと、デメリットが多い場合は、矯正治療を検討しても良いと思います。

ただし『部分矯正で治療できませんか』と言われることもあります。

矯正治療は噛み合わせを治すため、全体になる事が多いので、部分矯正でできる症例は限られています。

審美のみを、目的とする場合でもリスクはありますので注意しましょう。


《関連情報》部分矯正と全体矯正の違いって知っていますか?



最後までご覧頂きありがとうございました。

 

名古屋で矯正歯科治療のお悩みがあれば無料矯正相談も受け付けています。

 

なんでもご相談ください。

 

日本矯正歯科学会認定医 歯学博士

 

増田 丈浩