矯正専門医ブログ

矯正治療、歯科治療でのコロナウイルスの対策と疑問

:2021年1月11日 :2020年5月16日

日本矯正歯科学会認定医 歯学博士
増田 丈浩

先生が対策を伝えている


コロナウイルスが怖くて矯正歯科にいけない


コロナウイルスが発生して日々、ニュースで取り上げているのを見ると思います。

ニュースを見ると悪い知らせしか入ってこないので、より恐怖が高まってしまいそうです。

こうした中で少しでも安全に矯正治療を受けれるよう、まずは当院の取り組みをお伝え致します。

目次

1.コロナウイルス対策として患者さんに協力してもらうこと

協力してもらうことを提示している女性の先生

対策は大きく分けて2つになります。

患者さんに協力してもらうこと、医院で行うこと、この2つになります。

まず患者さんに協力してもらうことをお伝えします。


来院時に手を消毒


まず矯正歯科に来てもらったら手指の消毒をアルコールにてしてもらいます。

受付に設置しておりますのでお越しになった際は、消毒をお願いします。

これにより、万が一、どこか手でコロナウイルスを触った患者さんがいたとしても消毒によってリスクを軽減させます。

体温を測定


続いて行うことが体温測定になります。

この体温測定は非接触型の高性能の赤外線体温計になっております。

接触型ですとそこから感染リスクが生じますので非接触が重要となります。

熱がある患者さんには診療はご遠慮してもらっています。

これにより院内感染しないようにスクリーニングをしています。

診療前にうがい


診療をする前にイソジンガーグル液によるうがいをお願いしています。

イソジンガーグル液でうがいすることにより、新型コロナウイルスに類似したSARSウイルスが99.9%不活化すると言われています。

これにより医療従事者に感染するリスクを減らします。

 

車で来られる場合は車で待っていただく


車で来られる患者さんは診察券を出した後、車で待機して頂いてます。

これにより受付に人が増えるのを防ぎます。

3密を減らして感染リスクを下げます。

 

2.コロナウイルス対策として歯科で行うこと

対策を提案している先生

次に矯正歯科医院で行っていることをご説明します。

 

診療台など患者さんが使用したものは消毒


こちらは当たり前のことなのですが、患者さんが使用したものは全て消毒していきます。


触った手にコロナウイルスがいた場合、その場所が感染源になってしまうため消毒し、その可能性を軽減させます。

スタッフはフェイスマスク、グローブを着用し、感染しないようにする


患者さんから感染しないようグローブ、マスクを着用します。

また新型コロナウイルスは、空気感染のリスクもあるためフェイスマスクを使用し、顔を全てガードしていきます。

 

スタッフの手洗い、手指の消毒の徹底と健康管理


スタッフが感染しないように手洗い、うがいを行います。

また健康管理をしっかり行うことによって免疫を高め、感染しないように努めます。


診療室の徹底的な換気


受付のドアや診療室の窓、また裏口のドアまで全て開けて換気を徹底させています。

これにより空気の入れ替えを徹底させていきます。

ただしこれにより、風が入ってくるため、寒い日は、患者さんにブランケットをご用意します。

暑い日はエアコンをかけ、少しでも暑さ対策をしていきます。

患者さんごとに紙コップ、エプロンは使い捨てる


こちらも当たり前のことですが使ったものは再利用しません。

これにより患者さんからの感染リスクを減らしていきます。

また使い終わったエプロン、紙コップなどからスタッフが感染しないように、取り扱いには注意します。

 

タービンやバーなどの治療器具は徹底的に消毒、滅菌をする


こちらも当たり前のことなのですが全て消毒、滅菌させていきます。

使い回しをすると、コロナウイルスだけではなく、HIVやB型肝炎も感染リスクが上がってしまいますので徹底します。

受付にある本は撤去


本は消毒することができないため、感染源となってしまいます。

そのため、感染リスクがある本は撤去していますのでご了承ください。

待合室の椅子の間にパーテーションを置く


椅子と椅子の間に、半透明のパーテーションを設置しています。

これにより、隣の人からの感染リスクを軽減させます。


3.コロナウイルスがあるため矯正治療を延期して大丈夫?

矯正治療で使用する器具

矯正治療は基本的に月に1回の治療になります。

そのため通常の虫歯の治療などの間隔と比べると間を空けることができます。

そのため、もしコロナウイルスが心配であれば1、2ヶ月であれば延期することも可能になります。

ただし半年など間隔を空けてしまうと装置が取れていることに気付かずに、予想外の動きをしたり、治療が遅れてしまいます。

治療が遅れると虫歯や歯周病のリスクも上がってきますので、あまり間隔が空きすぎるのは医院側としては心配になります。

4.インビザラインはコロナウイルスの時期でもリスクは少ない

インビザラインをはめている女性
コロナウイルスの感染は誰もが怖いと思います。

ただし、今の状況をみていると、少し待てばこの状況が落ち着くというものでもなさそうです。

そうするといつまでも矯正治療を始めることができなくなってしまいます。

With コロナという言葉も出てきているように、うまく付き合っていかないといけない可能性もあります。

結論から言うとマウスピース矯正のインビザラインは、コロナウイルスの時期でも感染のリスクは低いと考えられます。

理由としては

・処置時間が短い

・通院の間隔を2ヶ月にすることも可能

になります。

処置時間が短ければ矯正歯科医院にいる時間も少なくなりますので、感染リスクを下げることが可能です。

通院間隔も少ない方が、矯正歯科医院に行く回数が減りますのでリスクを減らせれます。

この2つは患者さんだけでなく、医院側の感染リスクも軽減しますので、お互いに感染リスクが減らせれます。

 

《関連情報》マウスピース型矯正装置(インビザライン)

まとめ

新型コロナウイルスで一気に生活環境が変わってしまいました。

歯科医院として取り組むべき課題や患者さんにお願いすることも多数あります。

しかし、これらを行って少しでも安全に医療行為を行える環境を作るべきであると思います。

少しでも患者さんがここなら安心と思ってもらえる医院作りを、今後もしていければと考えています。

現在、考えつく対策を全て行っていますが、また新しい対策があればすぐに導入する予定です。

また矯正治療も延期しすぎると様々なリスクがあります。

そのため、インビザラインはリスクを減らす方法としておすすめではあります。


最後までご覧頂きありがとうございました。

名古屋で矯正治療のお悩みがあれば無料矯正相談も受け付けています。




日本矯正歯科学会認定医 歯学博士


増田 丈浩