ブログ

インプラント矯正|目的と疑問をまとめました!

2020年1月13日

                    

日本矯正歯科学会認定医 歯学博士

増田 丈浩

 

インプラント矯正は今までの常識をくつがえしました

インプラント矯正はどんな時に必要なのでしょうか?

 

このインプラント矯正は矯正用アンカースクリューというものを使用します。

『インプラントって怖そう』

『意味あるの?』

など様々な疑問があるかもしれません。

よくある疑問を順番に説明していきます。

1.インプラント矯正は痛いの?



まず何と言っても痛みが気になると思います。

実際はどうなのでしょうか?

矯正用のインプラントはデンタルインプラントと違って非常に小さく痛みもほとんどありません。

歯茎をめくることなく処置ができますのでほとんどの方が痛み止めも飲みません。

もちろん念のために化膿止めのお薬をお出ししますが化膿した経験はありません。

処置時間も大体5分くらいで終わってしまいますので『こんなものか』と拍子抜けするかもしれません。

    
《関連情報》インプラント矯正とデンタルインプラントの違い


2.インプラント矯正は歯の動きを止めれる

多くのインプラント矯正が『歯の動きを止める』が目的になります。

 

矯正治療では抜歯をして治療する場合があります。

 

ガタガタがあったり前歯が出ていたりと様々なケースが考えられますが共通しているのが歯を抜いたスペースに前歯を動かしていきます。

 

その際、奥歯と前歯を引っ張りあっこをしてガタガタや前歯が出ているのを治療していくのですが実は前歯だけが中に入るわけではありません。

 

力学的に作用反作用の法則が働き、前歯を中に入れたいにもかかわらず奥歯も前に来てしまいます。

 

そうすると出っ歯が残ってしまうことになります。

インプラント矯正をしない場合

そうならないように様々な工夫をして治療を行なってきます。

 

具体的には

 

・患者さんにゴムを使用してもらう

 

・ヘッドギアという装置を使用してもらう

 

・前歯を分割して中に入れ力学的に有利にする

 

の3つが主にあります。

 

こちらも順番に説明していきます。

 

・患者さんにゴムを使用してもらう

 

これはゴムを使用することにより奥歯が前に来ないようなベクトルがかかる方向に毎日患者さんにゴムをかけてもらいます。

 

このゴムは効果的なのですが患者さんの負担は大きいです。

 
また口を開いた時にゴムが見えるため見た目を気にされる方には抵抗がある場合があります。


《関連情報》矯正歯科治療で使用するゴムの疑問は全て解決!


・ヘッドギアという装置を使用してもらう

 

ヘッドギアというのは口の外まで出る装置で頭を固定源にしてゴムでこのヘッドギアというものを使用して奥歯が前に来ないようにする装置になります。

 

基本的に寝ている時に使用するものですが違和感が強いため慣れるまで時間がかかる方も見えます。

 

・前歯を分割して中に入れ力学的に有利にする

通常前歯は犬歯まで含めると左右合わせて6本あります。

 

まずは犬歯と奥歯を引っ張り合い、犬歯を中に入れていきます。

 

犬歯が中に入ったら今度は奥歯、犬歯と前歯4本の引っ張り合いになります。

 

数が少なくなることにより奥歯にかかる力が減るため奥歯が前に来る量が減少されます。

 

通常はこの3つの方法を組み合わせて奥歯が可能な限り前に来ないように工夫して矯正歯科治療を行なっていきます。

 

 

ただしこれらを組み合わせても中々奥歯の移動量を0にするのは難しいです。

 

インプラント矯正では矯正用アンカースクリューを使用して奥歯の移動量を0にする仕組みが生まれました。

 

スクリューを硬いコンクリートの中に埋め込んだ杭と考えてみてください。

 

前歯とこの動かない杭で引っ張り合いを行なった場合、奥歯は前に動くことなく前歯を中に入れることが可能になります。

 

これにより今まで必須だったゴムやヘッドギアの使用がなくなり患者さんの負担が大幅に減りました。

 

奥歯が前に来ない分、前歯を中に移動できるため口元の突出感が気になっている人はより前歯が中に入るためよりクオリティの高い治療ゴールが達成できます。

 


3.インプラント矯正は治療期間が短くなる



先ほどお伝えしたように抜歯矯正する場合、通常は八重歯を後ろに移動させてから前歯を後ろに移動させます。

このインプラント矯正を使用すると奥歯が前にこないため前歯6本を同時に後ろに移動させることが可能になるため治療期間も短くなります。

例えば7mm後ろに移動させる場合、歯はだいたい月に1mm移動します。

そのため八重歯と前歯を分けて移動させる場合、八重歯で7ヶ月、前歯で7ヶ月なので合計14ヶ月かかります。

もしインプラント矯正をすれば八重歯、前歯同時に移動できるので7ヶ月で移動できるので7ヶ月治療期間が短くなります。

4.部分矯正に使用する



隣の歯がないため時間と共に奥歯が倒れている場合、歯を起こす必要があります。

 

しかし歯を起こすのは容易ではありません。

 

以前であれば歯を起こすためにワイヤーを全体的につけなければいけないケースもありました。

 

なぜかというと起こそうとすると反作用がかかってしまい、他の歯の噛み合わせが悪くなってしまうからです。

 

この矯正用アンカースクリューを使用することにより他の歯に固定源を求めないため治療期間も少なくなります。 

 

またブラケットというワイヤーを通す装置をつける場所も全体的ではなく部分的になることが多いです。

 

5.歯を圧下させる(骨の方向へ移動)

対合歯といい噛む相手がいない歯はどんどん伸びていきます。

 

そうすると噛み合わせが崩れたりまた歯がない所に入れ歯やブリッジ、インプラントを入れようとしても噛む歯が伸びてきてしまっている為、隙間がなく治療ができません。

 

そのために伸びている歯を圧下(歯を骨の方向へ移動させる)させることが必要です。

 

従来であれば全体的に装置をつけることが多かったのです。

 

しかし矯正用アンカースクリューを用いることにより部分的にもしくは矯正装置なしで圧下することが可能となりました。

 

この圧下という移動様式は矯正治療で一番難しく時間がかかる処置になるのでアンカースクリューの確実に治療ができるようになります。

 

以上がインプラント矯正についての説明になります。

まとめ

インプラント矯正は非常に有効な方法です。

従来であれば顎間ゴムやヘッドギアといった補助道具を患者さんに使用してもらっていましたがこのような装置を使う必要がなくなりました。

また処置も非常に簡単ですぐ終わりますので患者さんも安心できます。

適応症例であれば治療期間も短くなり、より質の高い治療ゴールになるのでぜひ検討してみましょう。

またこのインプラント矯正はマウスピース矯正にも使用できるところも優れものです。


最後まで読んで頂きありがとうございます。

 

名古屋で矯正治療のお悩みがあれば無料矯正相談も受け付けています。

 

なんでもご相談ください。

 

日本矯正歯科学会認定医 歯学博士

 

増田 丈浩